草木染めが活きる家づくりアートギャッベで受け継ぐ思い

アートギャッベを使っている方の取材、と言ったらこの人を抜きにはできません!そう、アートギャッベを日本全国に広めるべく、全国を飛び回っている代表選定人、今井正人氏。少し前に新築した家は木のぬくもりとアートギャッベの色合いが絶妙なハーモニーを奏でる気持ちの良い家です。

うちはいつも裸足で生活しているので足ざわりにはこだわりがあるんです(笑)。床材には色合いと足ざわりを考慮してヒノキを選んだ。ヒノキは切ってから100 年は強くなり続ける木と言われているんです。使い込むほどに強く、そして色合いも深みを増していく。そんな木の醍醐味を味わえるところが好きなんです。内装や家具はナチュラルの木の色で統一しているので、その分ギャッベの色を楽しむ。正直言うと、ギャッベがあって、そこから内装を決めていった感じ。持っているギャッベの色合いが一番生き生きするのはどんなだろうって考えていったら自然とこうなったんです。

「同じ空気を吸い、同じ景色を見て」

自然がモチーフだから自然と線も揺らいでいく。自然を描くから草木で染める。それはとても自然な事かもしれません。

夏はさらっとひんやりしていて本当に気持ちいい。子供たちもギャッベの上で遊んだりごろんとするのが本当に大好き。
アートギャッベは草木染めの色合いと線のゆらぎに特徴があって、以前、現地の織り子さんに直接『線が曲がるのは気にならないの?』と聞いたことがあるんです。そうすると逆に、どうしてそんなことを聞くの?と不思議がられました。自然のものには直線なんてないんです。自然をモチーフに描くから自然と線も揺らいでいく。描くのは草原の色、夕陽の色、水の色、大地の色。自然を描くから草木で染める。そう考えると当然のような、他では作りようがないなって思うんです。草木染めの色合いは年月が経つと色が褪せるところと深くなるところがあって「色が育つ」と言うんですが、その表情がまた良い。年月が経って使い込むにつれて毛もいっそうやわらかくなってくるんです。使い込んでギャッベを育てていくのも大きな楽しみのひとつです。

「同じ空気を吸い、同じ景色を見て」

子供が小さなうちこそ天然のものに触れさせてあげたい。そこから色々な感性や大切なものを感じてほしい。

家には現地で3.40 年使い込まれたオールドギャッベも敷いています。それもまた独特の表情でなくてはならない存在になっています。化学繊維は静電気がたまりやすく、ハウスダストや花粉を引き寄せる。だから家ではアートギャッベはもちろん、家具やカーテンも天然素材のものを使っています。小さなこどもがいると汚すから、と化学繊維のものを選ぶ方も多いけど、2, 3 年使って何度も買い替えていくとコストも馬鹿になりません。何より子供が小さなうちこそ天然のものに触れさせてあげたい。体にいいのはもちろんだけれども、使うほどに手ざわりが良くなることを知って、ものを大切にする気持ちも育っていく。ただの絨毯としてではなくて、ひとつのものを通して、感性やこれから生きていく上で大切なことを自然と感じる場所にしてあげたい。そんな思いでアートギャッベを使っています。

ふたりの娘には嫁ぐ時に家で使っているアートギャッベを嫁入り道具として持たせてあげるつもり。長男の個室に敷いているギャッベはこれまで住んでいた家のリビングでずっと使っていたもの。それもいずれ独立するときに家族と過ごした思い出に持たせるつもりです。独り立ちしたら、きっとつらい時もあるだろう、そんな時に家族とともに過ごしたそのギャッベを見て、また元気を出して頑張ろうと思ってくれたらいいですね。

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