「ギャッベ」についてもっと知りたい!よい1枚を見分けるコツや選び方、お手入れ方法は?

投稿日: 2020年7月2日

ギャッベというインテリアアイテムをご存じでしょうか。
元々はイランに暮らす遊牧民がひとつひとつ手作りする絨毯(じゅうたん)・カーペットの一種です。素朴で味わい深い色合いやデザインに加えて、心地よい肌触りや汚れに強く通年で長く使うことができる品質などから、日本でも愛用する人が増えています。
今回は、ギャッベの特徴や、よいものを選ぶためのポイント、お手入れ方法などについてお伝えします。

アートギャッベ

ギャッベについて

そもそも、ギャッベとはどのような絨毯・カーペットのことをいうのでしょう。よく聞く「ペルシャ絨毯」とは別のものなのでしょうか。また、ギャッベはどのようにして生まれ、いつ頃から日本でも愛用されるようになっていったのでしょうか。
ここではまず、ギャッベがどういったものなのかについて、見ていきましょう。

ギャッベとは?

ギャッベ(ギャベと表記されることも?)とは、ペルシャ(現在のイランを中心とした地域。ヨーロッパでの古い呼び方で、ペルシアと表記されることも)の言葉で「目が粗くて毛足が長い絨毯・カーペット」という意味で、イランの中でも遊牧民カシュガイ族、ルリ族などによって織られている絨毯を指します。
広い意味では、ギャッベもこの地域の名産である「ペルシャ絨毯」の一種にあたります。ただし、ギャッベのデザインや仕様などは、いわゆるペルシャ絨毯として一般的にイメージされるものとはまったく違っています。ちなみに「キリム」も同じように、ペルシャ絨毯の一種でありながら、一般的なペルシャ絨毯とも、ギャッベとも違う特徴を持っています。

ギャッベを織る遊牧民の女性

カシュガイ族の女性



近年のギャッベの様子

古来のギャッベは、目も粗く、厚ぼったくて重いものでした。実はギャッベという名前は、英語でいう「garbage(ゴミ)」に由来していて、イランのペルシャ絨毯の世界では、その名の通りゴミ扱いされてしまうような品だったのです。
しかし、近年のギャッベは改良を重ねてこの汚名を見事にそそぎ、名品として世界中で注目されるようになりました。その立役者となったのが、1970年代に頭角を現した「ゾランヴァリ」社のギャッベです。

ギャッベの父 ゴラム=レザー=ゾランヴァリ(ハジ)氏

ギャッベの父 ゴラム=レザー=ゾランヴァリ氏


ゾランヴァリのギャッベは上質な素材を用いるのに加えて、手織りの丁寧な仕事が施され、それまでのギャッベとは段違いの品質を実現しました。例えば厚みひとつを取っても、なんと従来の1/5ほどまでスリム化しているのです。
さらに2000年代には、現・三方舎代表の今井正人氏がゾランヴァリのギャッベの中でも特に芸術性に優れたものを独自に選び出し、「アートギャッベ」として日本全国へ広め、ギャッベブームとも言える一大ムーブメントを起こしたのです。現在は、BDコーポレーションが今井氏の経験と思いを引き継ぎ、専属の選定人スタッフが年に3度~4度現地に赴いて、豊富な経験を以て厳選したアートギャッベを日本全国へ紹介し続けています。

アートギャッベ 選定の様子

アートギャッベ 選定の様子



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ギャッベの品質がわかるポイント

ギャッベとして市場に出回る絨毯の中でも、その品質はものによってかなり違ってきます。良いギャッベを見分けるためには、素材や織り方など、ギャッベ本来の品質を満たすものかどうかチェックするポイントを知っておきたいところです。ここでは、ギャッベの品質を見極めるポイントについて見ていきましょう。

織りの細かさ、丁寧さ

ギャッベの織りの細かさや丁寧さの魅力は、単に見た目の美しさに留まりません。しっかりと織られたギャッベは耐久性が高く、「100年使える」とも言われるものもあるほどです。またゴミなどが入り込みにくく、水分も染み込みにくいため汚れに強く、日常のお手入れは掃除機を掛けるだけで十分に衛生的な状態を保てるのです。
特にアートギャッベは、他国で模して作ったものではなく、本場イランで伝統を受け継いできた、カシュガイ族の女性たちによって織られるという点でも価値があります。カシュガイ族の手織り技術は、ユネスコによって世界無形文化遺産に登録されているほど、貴重なものなのです。また、当社で取り扱うギャッベは、特に織りが細かいことが特徴です。
織りが細かく目が詰まっているとなると、固くゴワゴワしてしまうのでは? と思いがちですが、心配は無用です。肌触りや踏み心地の良さは、丁寧に手織りで仕上げられた上質な品であればこそと言えます。

目の詰まったギャッベ

目の詰まった織りの細かいギャッベ



上質な羊毛

ギャッベの故郷、イランの山岳地帯は非常に寒暖差の激しい地域でもあります。その山岳地帯で暮らす羊の毛は、厳しい気候を乗り越えるため、独特の特徴を持っています。

高山で暮らす羊
一般的に羊毛と言えば、冬物衣料などによく用いられることもあって、保温性の高さをイメージされる方が多いのではないでしょうか。では、羊は夏の間は暑くてたまらないのに耐えているのでしょうか? いいえ、実は羊毛には余分な湿気を吸い取る調湿効果もあるため、夏は夏でサラリと快適に過ごせるというわけです。
ただ、羊毛で織られたギャッベであればどれも冬は暖かく、夏はさわやかというわけではありません。イランの山岳地帯の羊の毛には、ウールグリース(精製ラノリンの原料)と呼ばれる毛を守るための油分が豊富に含まれています。ギャッベの中には、この油分をほかの用途に利用するため製造途中で抜いてしまい、本来の羊毛の特徴を失ってしまったものも少なくないのです。当社のアートギャッベは油分を抜いていない上質な羊毛で織られ、洗いの工程で何度もトリートメントをかけて滑らかに仕上げられています。

伝統的な草木染

ギャッベのカラフルだけれども優しい色合いは、その昔、遊牧民たちが山の植物を用いて染めていた伝統的な草木染の色です。化学染料にはない特有の奥深い色合いは、手間を惜しまず作られた証拠でもあります。
そもそも上質なギャッベに用いられる羊毛は、ウールグリースをまとっているために染まりにくい性質を持っています。それを、時間をかけて何度も染めていくことで、淡い色合いから濃色、そして染料をかけ合わせることで生まれる絶妙な色合いまで、細やかに表現できるようにしているのです。
天然素材で染めているといっても、色落ちや色あせで目に見えて劣化するということはありません。むしろ、年月を経て少しずつ色合いが変化し、味わい深く育っていくのもまた楽しみのひとつです。

伝統的な草木染の原料

伝統的な草木染の原料



仕上げの丁寧さ

「神は細部に宿る」と言われますが、ギャッベもその例に漏れません。絨毯の縁にも、上質なギャッベの違いを見て取ることができます。もし、縁に経糸(フリンジ)がついたままになっているものがあります。これらは装飾的に絨毯の地糸をそのまま出しているものです。ただし、掃除の際にはこの糸が絡むことも多く、手間をかけて折り返した仕上げになっている方が耐久性に勝ります。
同様にポンポンがついているものもあり、これは装飾としてかわいらしさを演出しているのですが、やはりほつれやすいので、織りの細かい高ランクのギャッベにはあまりつけられていません。


ギャッベの色と柄、おすすめの選び方

ギャッベと、いわゆる「ペルシャ絨毯」として広く知られている絨毯の違いとして、まずギャッベ特有の色や柄、文様などを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。ここでは、ギャッベ特有の色や柄について、また、それを踏まえたギャッベの選び方のポイントについてご紹介していきます。

ギャッベの色柄は自然の景色や織り子の日常生活を絨毯に描いたもの

ギャッベのデザインには特に厳格なルールなどはありません。まっすぐやジグザグのボーダー、四角いモチーフを並べたもの、小さな文様がドット状に並んだものなど直線的でシンプルな柄から、動物や植物、人などをシンプルに描いた文様が織り込まれたものまで、さまざまな柄が織られています。
現在でこそ簡易なデザインやスケッチなどをもとに織ることもありますが、基本的にはやデザイン図などを使わずに作られるものなので、色や文様の組み合わせは織り子たち自身によって作られてきた歴史があるのです。それもあってか、現在でもギャッベの柄には織り子の日常、つまり遊牧民の生活にとって身近な自然の景色や、ラクダ、ヤギ、鳥といった動物たちがよく登場します。また、窓の文様は「幸せを呼び込む」、ザクロの文様は「子孫繁栄」など、文様そのものに意味があるものも見られます。
織り子たちは織りたい柄や文様を選ぶだけでなく、手にした羊毛の色合いなども見ながらデザインを決めていきます。例えば、草木染めで染めるとどうしてもできてしまう「アブラッシュ」という色むらもギャッベのデザインに利用してしまうのです。

アートギャッベの糸を紡ぐカシュガイの女性

一点ものなので“色違い”や“柄違い”は選べない

この通り、ギャッベは織り子によって1枚ずつ色柄や文様などの個性が表れる、いわば「一点もの」です。工場生産されているインテリアアイテムのように決まったデザインの色違い、サイズ違いなどを見つけ出すのは至難の業。また、仮によく似たデザインや色のギャッベがあったとしても、織り手が違えば、その個性によってそれぞれの魅力は大きく異なってきます。

逆に言えば、ギャッベはそのすべてが“世界に一つしかない品”だということです。“条件で選ぶ”だけではなく、“運命の出会い”を求める気持ちで探してみるのもいいかもしれません。

<こちらもオススメ>アートギャッベと呼ばれる7つの理由


ギャッベのサイズと部屋に合うサイズの選び方

絨毯・カーペットを選ぶ際に欠かせないポイントが“サイズ”です。いくら気に入ったデザインでも、用途やスペースにあまりにも合っていないサイズでは、ギャッベの魅力を生かしきれません。ここでは、ギャッベのサイズの種類と、部屋に合わせた選び方のポイントをご紹介します。

ギャッベのサイズは織り機の大きさによる

ギャッベは織り機と呼ばれる木枠に糸を張って織られるため、織り機の大きさによって何種類かの大まかなサイズ(下記)があります。既存の織り機でサイズを極端に変えることは難しいので、これ以外のサイズのギャッベはほとんど見られません。最も小さいものでは玄関や部屋のコーナーに敷く程度、最も大きいものですとソファセットの下に敷いたり、リビングダイニングのメインスペースに敷いたりするといった感じでしょうか。

ギャッベの主なサイズ(すべてcm)

 ・200×300
 ・200×250
 ・170×240
 ・150×200
 ・120×180
 ・100×150
 ・80×120
 ・60×90

【ミニサイズ】約35cm角
座布団、ディスプレイ、壁掛けに…

座布団サイズのアートギャッベ

座布団サイズのミニギャッベ。車のシートにも最適。



【約60×90cm】
玄関、座布団、洗面台に…

オレンジグラデーションのアートギャッベ

【ブログ】玄関マットにギャッベ絨毯がおすすめの理由



【約80×120cm】
デスク下、玄関、ベッドサイドに…

デスク下の緑のアートギャッベ

お子さまの学習デスクの下に



【約100×150cm】
ベッドサイド、椅子の下、お子様の遊び場に…

デスク下ギャッベ

デスクの下にアートギャッベ



【約120×180cm】
ベッドサイド、ソファの前、子ども部屋に…

学習デスクとアートギャッベの写真

子ども部屋にワンポイントで



【約150×200cm】
ソファの前、お子様の遊び場、ダイニングに…

ギャッベの上で遊ぶお子さま

【お客様の声】我が家にはこれしかないと思いました



【約170×240cm】
リビング、ダイニング、和室に…

リビングに藍色のアートギャッベ

【お客様の声】手作りのあたたかみを感じる藍色のアートギャッベ



【約200×250cm、200×300cm】
リビング、ダイニングに…

淡い青のギャッベの上でゴロゴロ

【お客様の声】大きいサイズにしてよかったです!


【ランナー】
キッチン、ベッドサイド、ソファ前に…

キッチンマットにアートギャッベ

キッチンにも足ざわり柔らかなアートギャッベ





部屋に合うギャッベのサイズの選び方は

ギャッベを選ぶときは置きたいスペースの大きさや、大体の欲しいサイズを計測してから探し始めるのがおすすめです。今あるラグやカーペットと近いサイズが欲しい時には、かなり参考になるはずですし、例えばお引っ越し先のお部屋に敷くものであっても、店頭で大体のレイアウトやサイズを伝えれば、アドバイスを受けやすくなります。
ダイニングテーブルやソファなど、一般的なインテリアアイテムでは「広々としたスペースで展示される店頭では小さめに感じられ、自宅へ入れてみると想定よりも大きく圧迫感を覚える」ということがよく起こります。もちろん「そうなることも加味して選んでいるから大丈夫」という方もいるかもしれませんが……実はギャッベをはじめとする敷物類の場合は“逆”です。「店頭では大きめに感じられたのが、自宅へ入れてみると想定よりも小さく、どこか物足りない」といったことが起こりがちなのです。
ここでのポイントは“高さ”です。絨毯は一般的なインテリアアイテムと比べて圧倒的に高さがない上、店頭ではおおむね立った時の視点でサイズを目測しますから、大きく見えるのです。
例えばソファの前にギャッベを敷いて、直接床に座る使い方もしたいのであれば、ソファの幅を計測して、同じか、大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。8畳ほどのリビングなら、150×200cmや170×240cmといったサイズが、ソファとテレビボードの間にバランスよくおさまりやすいでしょう。特に、170×240cmであれば、縦横どちらでも横になれますし、小さめのテーブルを置いてもまだ余裕があります。

青いアートギャッベ

サイズとデザイン、どちらも希望通りの品を探すのは難しい

お部屋のサイズやレイアウトがさまざまなのに対して、ギャッベのサイズは先ほどご紹介した8種類がほとんど。そして色違いや柄違いを探すのが難しいのと同じように“同じデザインのサイズ違い”もまず見つかりません。サイズとデザイン、両方の希望を満たす品はまさに“運命の出会い”。上手に探すには、色や柄、デザインについてあらかじめ「これでなければダメ」と決めつけず、直感的に「良いな」と思えるものを見ていくのがいいでしょう。
お気に入りのデザインのギャッベをお部屋に取り入れることが優先なのか、そのスペースにぴったり合うサイズのギャッベでインテリアの完成度を高めることが優先なのか、優先順位をはっきりさせておくと、自分でも納得して、満足度の高いギャッベを手に入れることができるはずです。

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ギャッベのお手入れについて

ギャッベを自宅に取り入れた後、清潔さを保ち、品質を長持ちさせるためには普段のお手入れをどのようにすればいいのでしょうか。また、プロにクリーニングをお任せするにあたっては、どのようなサービスに、どれくらいの頻度で出せばよいのでしょうか。ここでは、ギャッベのお手入れ方法について見ていきましょう。

ギャッベのクリーニングは専門の職人に

ギャッベを家庭で水洗いすることはおすすめできませんが、クリーニングサービスに出すことはできます。ただし、一般的な絨毯のクリーニングではなく、ペルシャ絨毯などに特化した「手織り絨毯専門のクリーニング」が必要です。
アートギャッベのヘッドオフィスにも、職人によるウールじゅうたんケア(クリーニング)の専門ショップがあり、販売店などを通じてクリーニングをお受けしています。家庭用掃除機では取れないホコリなどを専用掃除機で吸い込み、ウール用洗剤をじっくりなじませてから濯ぎを施し、乾燥室で乾かして毛並みを整えます。
料金はお見積もりが必要ですが、シミ抜きなどのオプションを除いた通常のクリーニング料金の目安は1平米4,500円ほど。ソファ前に敷くサイズであれば13,000円~30,000円ほどでクリーニングできます。お預かりする期間は、混み具合にもよりますが2週間~1カ月ほどです。詳しくは、購入された店舗かヘッドオフィスへご相談ください。

 
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目立つ汚れでなければ頻繁なクリーニングは不要

ギャッベは頻繁にクリーニングすると肌触りが変わってきますので、おおむね3~5年に一度程度でよいでしょう。衣類や布団など、シーズンごとのクリーニングを習慣にしている方だと気になるかもしれませんが、ギャッベであれば心配ご無用。上質な天然の羊毛は汚れにくいのです。
そもそも羊毛はウロコ状になっています。ヘアケア情報などで、人の頭髪のキューティクルがウロコ状に見える拡大画像を見たことはないでしょうか。羊毛も同じ状態ですから、そもそも汚れが染み込みづらく、すぐに拭き取ればシミにもなりにくいのです。仮にシミになったとしても、時間がたてば自然と汚れた毛が抜けてきます。
ギャッベをはじめとする絨毯・カーペット、特にウールの絨毯には、はじめのうちは時間とともに遊び毛と呼ばれる抜け毛が生じます。これは不良品だからではなく、セーターに毛玉ができるような自然現象なのです。そして、ギャッベは織りの密度が高いがために、遊び毛とともに髪の毛やほこりなども外へ出してくれます。シミになった毛も、やがて遊び毛として外へ出てくるので、目立たなくなるわけです。
このように、ギャッベは日常生活の中で生じるような汚れであれば、普段のお手入れだけでおおむね落とせるようになっています。だからこそ、数年に1回のクリーニングでも快適に使えます。

「ラグケア」ギャッベの洗浄風景

普段のお手入れは掃除機掛けだけでOK、数カ月に一度水拭きも

では、ギャッベは普段のお手入れに手をかけなければならないか……というと、実はそれもありません。目が詰まっているだけに、遊び毛やホコリ、ゴミは表面にたまりますから、普段のお手入れは毛並みに沿って掃除機を掛けるだけで大丈夫。むしろ、毛を傷める掃除機の回転ブラシなどは、オフにするかヘッドを替えて使わないようにするのがおすすめです。
さらに数カ月に一度は水拭きもしておくと安心です。水拭きの前にはギャッベをめくり、掃除機でギャッベの裏面にたまったホコリを取ったり、床に落ちたホコリを取っておいたりすると良いでしょう。表面は、固く絞ったタオルやふきんで、毛並みに沿って拭いていきます。

ギャッベ水拭き
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ギャッベの肌触りについて

優れたギャッベの特徴的なデザインや、汚れにくい機能性などと並んで高く評価されているのが、上質な羊毛からくるその肌触りです。とはいえ、ここまでで紹介したように製造途中で羊毛の油分が抜かれていたり、そもそも羊毛の質が低かったりして、本来の肌触りを実現できていないギャッベも残念ながら存在します。上質なギャッベの肌触りはどのようなものなのでしょうか。

上質なギャッベは張りがあり柔らかい肌触り

ギャッベの肌触りは、織り糸につかわれる羊毛の質によって決まります。アートギャッベのように上質な羊毛で織られたギャッベは、細かく目が詰まっているために張りがありながらも、上質な羊毛ならではである柔らかい肌触りを両立しています。そして、一点物のアートギャッベは一枚ずつ織りの細かさや毛足の長さ(厚み)も異なりますので、実際に触れて確かめながらお選びになるのがおすすめです。ちなみに室内でペットを飼っているお宅では、ギャッベを取り入れてから、ペットがギャッベの上で過ごすことが多くなったというエピソードもよく耳にします。



床に座ることが多い家にもおすすめ

座卓やローテーブルを愛用している、リビングにソファを置かないなど、床に座って過ごすことが多いお宅にもギャッベはおすすめのアイテムです。座り心地や手触りでもギャッベの良さを堪能できますし、お手入れが楽なので衛生面に気を使う床生活も負担になりません。
また、冬はウールの絨毯・カーペット、夏はイ草や竹のカーペット……と季節ごとに敷物を替える場合は保管場所なども必要ですが、上質なギャッベは調湿効果が高く、冬はもちろん夏もさらさらとした肌触りなので、1枚敷きっぱなしで1年中使えます。

アートギャッベのある暮らし

ギャッベとその選び方についてまとめ

ギャッベとはどのようなものか、良いものを選ぶにはどこをチェックすればいいのか、取り入れた後のお手入れ方法など、ここまでギャッベについてさまざまな角度からご紹介してきました。最後に、ここでご紹介した内容のポイントをまとめておきましょう。
ギャッベとはイラン山岳地帯の遊牧民族が織る、美しく実用にも優れた絨毯。
羊の毛をざっくりと織って、毛足を長くふかふかに仕上げた絨毯。中でも「ゾランヴァリ」社のギャッベは品質に優れ、日本ではそれをさらに厳選したものが「アートギャッベ」として広められています。

ギャッベの品質のポイントは…

・織りの細かさ、丁寧さ
・上質な羊毛
・伝統的な草木染
・仕上げの丁寧さ


いずれも美観だけでなく、肌触りやお手入れのしやすさ、丈夫さまで担う重要なポイントとなっています。
ギャッベは一点もの、色柄やサイズは選ぶのではなく“出会い”の面も
ほかのインテリアアイテムのように色違いやサイズの違いから選ぶのではなく、優先順位を決めましょう。サイズを優先するか、それとも絵やアートを選ぶように気に入ったデザインを優先するのか。いずれにしても、一点物ならではの魅力的な出会いがあなたを待っています。

ギャッベコーディネート
ギャッベのサイズは織り機の大きさによって8種類、部屋に合わせるには計測と「店頭では大きく見える」を念頭に置くのがポイントです。
普段のお手入れは掃除機がけ、数カ月ごとに水拭き。クリーニングは専門店へ
掃除機と水拭きをきちんとしていればクリーニングは数年に一度でOK。自宅での水洗いは避け、手織り絨毯専門の職人へ預けるようにします。
上質なギャッベは張りがあり柔らかい。年中使えるので床生活にもおすすめ
上質な羊毛を使ったギャッベは張りがあっても柔らかい肌触りになり、敷物にこだわりたい床に座るライフスタイルにもマッチ。調湿機能があり夏でもさらさらしているので、1年中敷いたままで使えます。

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