それは、さまざまな色合いやデザインがあり、一枚一枚まったく違うから。
こんなギャッベがいいなぁと頭の中にイメージして探しても、なかなか見つからなかったりするのではないでしょうか。
そして何よりも、一度買ったら買い替えるものではないから、失敗したくない。
そんな切実な思いからではないでしょうか。
どんな色にしたらいいんだろう?
これは綺麗だな、でも 本当に今決めていいんだろうか・・・
そこで今回は、ギャッベを選ぶ際に特に皆さまからお聞きすることの多い3つのポイントについてまとめてみましたので、ギャッベ選びの参考にしてみてください。
ポイント① 色合いやデザインについて
草木染めで優しい色合いのアートギャッベはいろいろな空間にマッチする
ギャッベの糸は伝統的な草木染めのものが少なくなり、化学染料のものも増えてきています。しかしアートギャッベは草木染めで優しい色合いのものを現地で一枚一枚厳選しているため、さまざまな空間に無理なくマッチします。
時には素敵なアクセントに、時には家具をひきたたせる存在として活躍してくれる色合いです。
初めからイメージをもって探すと、これ!というギャッベと出会うのは難しい
お部屋にこの色が合うと思うから、一年中使いたいから、この色が好きだから・・・。さまざまな理由でお店に来られる前から特定の色を探してご来店されるお客さまも少なくありません。
同じデザインで色が選べるラグであれば、こんな色が良いなと決めて選ぶのも良いでしょう。
ただギャッベの場合、この色が良いと決めて選んでしまうと一気に選択肢が狭まってしまいます。
こちらはあるイベント会場での展示様子。
綺麗に大体のサイズ別に’山’にして積むことが多いです。
展示が多いフェアでギャッベをご覧になったとしても200枚から300枚。
たくさんある!と思っても、その中でリビングに170×240㎝くらいのサイズを敷きたい、と思うと展示枚数は20枚~30枚ほどです。
例えばお客様の中には明るめの緑が良い!と言って探しに来られる方もいらっしゃるのですが、染色の関係で緑のギャッベは比較的少なく、その中で明るめの緑、となると1枚あるかないか、となってしまいます。
これではせっかくのギャッベ選びの醍醐味を味わえないかもしれません。
アートギャッベをお選びになった時、お客様がおっしゃる言葉でとても多いのが「この色を自分が選ぶと思わなかったわ!」というもの。
好きな色合いや、希望の感じがなんとなくあったとしても、それを超える出会いがあるからこそギャッベの楽しさを味わえるというもの。
そして普段選ばなかったり、意外性のあるものを良いと感じて選ぶと自分の中の感覚や価値観が広がることにもつながります。
アクセントにするか、空間に馴染む雰囲気にするか
せっかくなら空間の主役になるような一枚を選びたい。でも、でもなかなか勇気がいるし・・・
空間に自然と溶け込むような、ナチュラルな雰囲気も捨てがたいなぁ・・・。
ギャッベ選びの時にはさまざまな思いが駆け巡ります。
長く使うものになるからこそ、皆様お悩みになります。
お部屋のアクセントにする場合
このように床やソファの張地などとはっきりと違う色合いをもってくると、コントラストがついて良いアクセントになります。それぞれが強烈な色合いではないアートギャッベだからこそ、どの色も違和感なく敷くことができます。
お部屋に馴染ませる場合はこんな雰囲気です。
明るい色合いの床ですと、色を染めていない羊の毛で織られたものや優しい色合いのトーンで表現されているものも、空間にすっと馴染んでくれます。例えば赤のアートギャッベを敷いたとしても、明るめのトーンのものだとしたら意外と空間に馴染んでくれます。
こちらは深めの色合いの床の場合。
先ほどと違って、少し深めのトーンの色合いをもってくると馴染みます。
色というよりも、その色合いのトーン、明るさで馴染んだ雰囲気になるか、アクセントになるかが決まってきます。
アクセントにするか、馴染ませた雰囲気にするか。
お客様のお好みはどちらですか?
どちらも捨てがたい!という方も多いので、決めつけずに見ていくのも良いでしょう。
おすすめは絵のように、本当に気に入ったものを購入すること
ギャッベを選ぶ時のおすすめは 絵のように、本当に気に入ったものを選ぶことです。
絵を購入する時、この色がいいかな?こんな柄がいいかな?とはっきりと決めて選ぶ方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
なんだか素敵・・・と感じて、じっくりと見てますます良く見えてきて、思い切って選ぶ。
そんなスタンスでいると、良いギャッベと出会えるかもしれませんね。
ポイント② 大きさについて
リビングにアートギャッベをご検討されているお客さまに必ずお話しすることがあります。それは、じゅうたんはお店で見るよりも家に敷いた時の方が小さく感じる、ということ。
先ほどもお話ししたように、多くの場合 ギャッベは何枚も積まれて展示されています。
高く積まれているほど、自分の目には大きく映るわけですから、多くのお客様はご自身のイメージより一回り以上小さいものを「ちょうど良さそう」とご覧になり始めることが多いです。
ひとつの例として、会場ではけっこう大きく見える、一見「ちょうど良さそう」に見える代表格がサイズ 約100 cm x 150 cm や、約120 cm x 180 cm あたりのアートギャッベ。
経験上、このサイズでは物足りなく感じることが多いと思います。
このように、ソファよりも横幅がないと意外と小さく感じます
このくらいが合いそうかな?と思って選んだサイズはこの写真のようにかなりコンパクトで物足りなく感じることが多いのです。
「実際にご自宅に敷いてみると意外と小さいですよ」とお話ししても、言葉だけでは信じて頂けていないかもしれません。
無理もありません。
なぜなら、家具をお店で見てちょうどいい大きさかな、と思って、家に置いたら大きかった!失敗した!という経験をされている方が多いから。
特にソファやテーブル選びではよく耳にします。
私たちは元々 インテリアショップなので、そういったことについては専門家です。
よく わかります。
どうしてこのような感覚になるのかというと、主に「高さ」が関係しています。
お店は通常、家よりも広く、そして天井も高い空間に家具がならんでいるため、実際の家に敷いた時の感覚はつかみづらいもの。
お店より低い天井の自宅に家具が届いた時は確実にお店で見た時よりも大きく見えて圧迫感を感じたりします。
その点、じゅうたんはどうでしょうか。
じゅうたんは高さが1、2cmほどしかないインテリアです。
豊かな厚みをもつアートギャッベも平均すると1.3~1.6cmくらいです。
「立体」ではなく高さの無い「平面」なので、天井の高さに左右されづらいのです。
それに加えてお店では立った状態でじゅうたんを見ていますが、お家では直接座ったり、寝転んだりする。
実際に身を預けてみるともう少し大きい方が良かったなぁ、と小さく感じてしまうことが多くなるわけです。
ギャッベを選ぶときには必ず上にのって、座ったり寝転んだり、体感して選んでいただきたい、という思いから 私たちはwebでの販売をせず、お店で直接アートギャッベをお選び頂いています。
それではここで、ギャッベの大きさを選ぶ上でのポイントをご紹介いたします。
その1. どうやって過ごすのかをイメージする
ギャッベを選んだら、どんなふうに過ごしたいですか?家族と一緒にみんなでゴロゴロしたい。
ひとりの時間を満喫したい。
ギャッベをどう使いたいか、選んだギャッベの上でどんな風に過ごしたいかをイメージしてみてください。
たとえば、3人がけのソファの前に敷いて、家族4人でゆったりと使いたい。
そんな方にはこちらのお客さまのように、約 170cm x 240 cm 以上のサイズがおすすめです。
小さめのテーブルを置いても寝転べるくらいのスペースがとれるのと、横方向に寝転んでも170cmあるため、ゆったりと使える大きさとなっています。
こちらの150×200cmのサイズだと意外と小さい、と感じられるかもしれません。
そんな時は思いきってテーブルを置かないか、サイドテーブルにして、ギャッベをまるごと楽しむのもよいでしょう。
その2. お部屋と家具とのバランスを考える
さきほどもリビングで「家族みんなで使いたい」という要望をかなえるために多く選ばれる と話した約 170 cm x 240 cm のサイズ。お部屋が広いためもありますが、ずいぶんゆとりがあり、もっと大きいサイズも敷けそうです。
このお客様は後にソファを置く予定でしたので、このサイズです。
ではほぼ同じ大きさでソファや家具を置くとどうなるでしょうか。
空いている空間をちょうど埋めるように 余白も残しつつちょうどいいバランスです。
つづいてはこちら。
空間に対して少し大きいかなというギャッベ。
どうしてもそれが気に入って他はもう考えられない!ぴったりの大きさを求めるのはもう諦める!
とそのくらい惚れこんでしまうこともあるでしょう。
ただ、お部屋とのバランスを考えると大きすぎるのは嫌だ、という方はお店で図面をみながらスタッフに相談したり、今お使いのラグの大きさを把握し、お部屋全体の写真を撮ってお店にいくのもおすすめです。
8畳以上のリビングであれば、150×200(2畳弱)や170×240(2畳半強)のサイズはソファとテレビボードの間にバランスよくおさまるサイズですが、もう少し広めにスペースをとってあるお家も多いと思います。
このように 200cm×250cm や 200cm ×300cm のサイズをおいてもバランスがよいことがあります。
ソファを入れこんでしまってもいいでしょう。
その3. 完璧な大きさは求めず、合うサイズの中で、本当に気に入ったものを選ぶ
ちょっと強引にも聞こえるかもしれませんが、そもそもギャッベは手作りの一点もの。そもそも日本の住まいに合うように作られているわけではなく、織り機の大きさで決まっています。
主なサイズは
200cm × 300cm、200cm × 250cm、170cm × 240cm、150cm × 200cm、120cm×180cm、100cm × 150cm、80cm ×120cm、60cm × 90cm など。
何と言っても手織りで手間と時間がかかるため、こういうデザインでこういう大きさで、と探していくほどに見つからないのがギャッベです。
大きさがぴったりのものは難しいため、初めから完璧は求めずにあくまで目安とすること。
少し大きくても、小さくても、その中から一番気に入ったものを選ぶ。
ということがギャッベ選びにおいてはポイントとなってきます。
例えば ご新築で家具もこれから、という場合にソファの前にテーブルを置くかどうかは決めていない場合、3人掛けソファの前にゆったりとバランスの良い 170cm × 240cm だけを候補にするのではなく、テーブルを置かなければゴロンとできる150×200も候補にする。
150×200サイズを置いた場合
170×240サイズを置いた場合
ぜひお店でご覧になる際には
- ① どんなふうに過ごしたいか
- ② お部屋の大きさとのバランスはどうか
- ③ ぴったりではなく、どのサイズまでがバランスの合うサイズか
最後にポイント③ 購入のタイミングについて
皆さまギャッベを選ぶタイミングは悩まれるところではないでしょうか。一点ものだし、気に入った時に選ばなければなくなってしまう、と思う反面いいなと思ったものがあったとしても買おうと思っているタイミングではなかったり。
ご新築のお客様はまだ家が完成していない中で選ぶ不安もあるのではないかと思います。
ソファより先に選ぶか後に選ぶか、これも迷うところではないでしょうか。
そこで、今回はご新築の方を対象に、いつのタイミングでギャッベを選べばよいかの参考になるお話をご紹介させて頂きます。
ラグを選ぶようにギャッベを選ぶと難しい?
一般的にラグを選ぶタイミングとして多いのは、家の完成に間に合うようにまず家具を選び、そして最後にアクセントとして選ぶ、というものではないでしょうか。いわゆる「ラグ」は同じデザインでサイズ違い・色違いを選べる場合がほとんどなので、それでも問題ないでしょう。
とはいえ、ラグはカーテンやブラインドなどの「ウィンドウトリートメント」に次いで面積の大きいインテリアです。
最後に選ぼうとする場合、「色のあるものがいいな」、と思っても すでに決まっているインテリアに合うようにすると意外と難しいものです。
一点もののギャッベでは、なおさら難しく感じてしまいます。
例えば他のインテリアアイテムに色があるものや個性的なものを選んだ後に、個性的なギャッベが気に入って選ぼうと思っても、意外と相性を考えて選べなくなってしまう。
そんな場面をよく目にします。
ただ、ギャッベの中でも 伝統的な草木染めの色合いで、日本の住まいに合うものをセレクトしているアートギャッベの場合、様々なお部屋・インテリアに合わせやすいです。
ただ、どんな色合い・デザインのアートギャッベでも選ぶことのできる 最も選択肢の多いタイミングは、お家の完成前や他のアイテムの色合いを決める前です。
お家の完成がまだだから、という理由で気になっているものを決めきれないとしたら、ギャッベとの良い出会いを逃してしまうことにもなりかねません。
お店のスタッフに相談し、床の色などをもとにイメージしてみてください。
ソファより先に選ぶ?後に選ぶ?
これも皆さま悩まれるところかもしれません。一般的に多いのはソファを決めた後にラグを選ぶというもの。色違いやサイズ違いが選べるラグであればそれで問題ないでしょう。
ただしギャッベの場合は一点もの。
色違いやサイズ違いというものは無いのです。
むしろ ソファの張地はさまざまな色が選べることが多いですよね。
先に一点ものであるギャッベを気に入ったものにして、後からソファの色を選ぶ、という方が選びやすくなります。
…そうは言っても、ギャッベ選びがソファよりも後になることもあるでしょう。
そんな時はお店のスタッフさんに相談してぜひ売場でシミュレーションをしてみてください。
お使いの物に近い色合いのソファの前に、気になるギャッベを敷いてみたり。
カーテン生地の場合は色合いのバリエーションが多いので、そこからソファの張地に近い色合いを見つけて相性を見てみるのも良いでしょう。
草木染めで自然な色合いのアートギャッベの場合はかなり懐が深いと言えます。
他のインテリアに色が入っていても不思議なほどマッチすることも少なくありません。
合うか合わないかを考えすぎるよりも、まずは好きかどうかで直感的に楽しんでみて、そこから最終的にシミュレーションをしてみることをおすすめします。
ギャッベは出会った時が買い時、と言われる理由
「ギャッベは出会った時に買わなきゃ!」よくギャッベを使っているお客様が、お友達などにおすすめされる時にこうおっしゃるのを聞きます。なぜそうおっしゃるのでしょうか。
それは、良いと思って検討して、買おうと思った時にはもう売れていて、でもそのギャッベが忘れられない、というようなことが意外とよく起こるからです。
全国でアートギャッベ展を開催していると、他の県でお会いしましたね?というお客様が遠い別の県のイベントに来て下さることもあります。
おっしゃるのが「前に見たあのギャッベが忘れられなくて・・・」と、そんな雰囲気のもの、あるいはそれを超えるギャッベを探しているということ。
不思議なもので、そうやって探すほどに見つからず、悩んだときに買わなかったことを後悔してしまう方はけっこう多いのです。
もちろん 良いと思わなければ、本当に納得しなければ買わない方がよいですし、私たちも自身もお客様のご様子を見ながら これは納得していないな? と感じたら、一度フラットにして考えた方が良いかもしれませんよ、とお話しすることがあります。
もし、いいと思ったものがあった場合、お店のスタッフさんに大きさや色合いなども相談して、本当に納得出来たら、思い切って選ぶ!というのも大切なことです。
後でお話を聞くと分かります。
悩みながら思い切って選んだとして、たとえば別の機会に他のギャッベをいくら見たとしても、やっぱり我が家のギャッベが一番いいわ!と嬉しそうに話してくださるお客様が多いのです。
もちろん焦って買うことは禁物です。
けれど もし、はじめはちょっと見てみるか、というくらいの気持ちであったとしても、よいものに出会ったとしたら。
大きさや色合いも、シミュレーションした上で納得することができたなら。
その時は思い切って選ぶ!
それが良いギャッベを選ぶ上でのベストなタイミングになってきます。
ぜひこのようなポイントを参考にしながら、ギャッベ選びを楽しんでくださいね。