梅雨に入り、雨の日が増えてきました。
私は傘をさすのがあまり好きではなく、子どものころは外で遊ぶのが大好きだったので
梅雨の時期はやはり憂鬱になっていました。(それでも気合で遊んでいましたが・・・)
大人になって、車に乗るようになってからは雨で不便さを感じることも少なくなって
雨の中を通る車の音や、雨に濡れた葉っぱの香りを意識して感じられるようになり、
雨の日も悪くないな、と思うようになったものです。
私たちは年に3回、イランを訪れるのですが、16回イランに行ったことのある私でも
雨に遭遇したのは2回だけです。
それもほんとうにパラパラとぱらつく程度で、すぐに降りやんでしまいました。
そんな雨が降った時に、隣にいたイランのスタッフさんが、「いい天気!今日はラッキー!」と言ったのでした。
なぜ?と聞くと、イランではめったに雨が降らないから雨が降るといい天気!って言うんだよと
教えてくれました。
日本では逆だよ!場所がかわれば捉え方は真逆だね!とその時いた皆さんと驚いた覚えがありますが
それもそのはず、イランでは年間の降水量が日本の一か月よりも少ない量です。
一番雨が降る4月でも35ミリほどで、日本だと一日で降ってしまうくらいの量です。
夏ともなると月で2,3ミリほどと、ほとんど雨がふらない状態です。
そんな状況で飲料水や作物は大丈夫なの?と心配になりましたが、冬に山に積もった雪が
だんだんと溶けて雪解け水となり、イランの人々の暮らしを潤してくれているのです。
以前、日本に手織りの実演に来られたイランの女性は雨を見てとても喜んでカシャンゲ!と言っていました。
カシャンゲとはペルシャ語で美しい、という意味です。
カシャンゲ!と言いながら踊ろう!といって、雨の舞をみんなに披露してくれたのでした。
大切な水。それがこの雨からもたらされるという当たり前のことにあらためて感謝しつつ
雨が降ったらいい天気!ありがとう!とイラン流に過ごしてみるのも気持ちが前向きになるものです。
ちなみに雨の日はアートギャッベが湿気を含んで、呼吸とともに羊の毛のにおいが
いつもより少しはっきりと感じられます。
そのにおいを感じたら決まってこんな風景が頭にふくらみます。
雨の日に、自然の恵みを感じながらアートギャッベを楽しむのはいかがですか?
雨が降ったらいい天気!と言って踊ろう
投稿日: 2017年6月18日