汚れていないのに、汚れているように見えるギャッベ

投稿日: 2020年4月30日

こんにちは
ちょっと意味が分からないタイトルだとは思いますが「汚れていないのに汚れているように見えるギャッベ」があるんです。今日はその仕組みについてお話しようと思います。

さて、こちらの写真をご覧ください。


いかがでしょうか?なんか、よく見ると汚れているような、大きなシミのようにも見えます。
もうちょっと寄ってみます。


実はこれ、毛(パイル)の乱れなんです。手前が正常で、奥半分が乱れています。
アートギャッベは手織りですので、手織りじゅうたんの証でもある毛の流れがあります。画像のギャッベの手前側は右から左に流れていますが奥半分は毛が上に向かっています。その毛の流れの違いが汚れているように見えるですね。
じゅうたんの上で毛並みに逆らって足で擦ったり、同じところに何年もずっと座ったりしていると、通常の毛の流れに反した毛が出てくるんです。それがシミや汚れのように見えます。

今回のギャッベは僕が故意に毛を乱しましたので、今ササっと直します。


すぐ元に戻りました。
ただ、これは敢えて毛を乱しましたのですぐ戻りますが、これが先ほどお伝えしたように同じところに長年ずっと座っていて乱れた毛だと厄介です。

では、どうやって直すか。
簡単に言うと、強力な寝癖だと思ってください。
と、なると直し方は簡単です。
タオルを水に浸してからよく固く絞って、毛並みに沿って拭いてみてください。
もし、それでも乱れが直らないようでしたら、スチームを軽く当てながら手ぐしでも結構ですので毛並みを揃えてください。恐らくこれで直るはず。

それでも直らない!というときは、きっと粘着性の汚れも付着して直りづらいのだと思います。
その場合は、今月から始まったギャッベのクリーニング事業「ラグケア」で洗浄・ブラッシング対応いたしますのでご安心ください。

ちなみにこの現象をプーリングと言います。カーペットケアの専門用語です。
以前「試験に出ますので覚えておいてください!」といわれ、必死に覚えた単語です。

最後に、この「汚れていないのに汚れているように見える」原因が毛の乱れではない場合。
可能性の一つとして「ウェア―」が考えられます。
これは、毛の擦り減りです。先ほどお伝えした長年同じ場所に座ったり、同じところだけを踏んだりすることによる「毛の摩耗」により、摩耗していない周りの毛との凹凸で汚れたように見えます。
こうなるとなかなか対処の方法が難しいです。

そうならないためにも、たまには普段とは違う場所に座ってみるといいですね。景色が変わり、今まで気付かなかった新たなギャッベの魅力が見えるかもしれません。

けど、「やっぱり汚れているように見えるなぁ」というときは、本当に汚れているのかもしれません・・・。


 

 

 
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