アートギャッベの起源を辿る

投稿日: 2020年5月7日

こんにちは
アートギャッベのご紹介をさせていただいてから20年ほどになりますが、ギャッベ自体の歴史は1000年も前だと言われています。そのころは自分たちが大地の上で使うためだけに織っていましたので、今よりもっともっと自由に織っていたのだと思います。
ただ、そんなギャッベも突然出来上がったわけではなく、それよりもずーっと前からの歴史の積み重ねがあったんです。

以前、お会いした方からこんなことを言われました。
「じゅうたんの起源はフェルトなんだよ」と。
まったく意味が分からなかったのですが、その起源はもう3000年以上前のこと。
その当時から羊などを家畜していたのですが、そのころの家畜の用途は、収入と食事のためのみ。伸びてくる羊の毛の使い道はなく、毛を刈ってはその辺に束ねて捨てていたようです。

そんなある日、気付いたんです。
その捨てたはずの羊の毛が絡み合って、なにかに使えそうだと。雨が降ったり、陽が照ったりの繰り返しで、捨てた羊の毛が絡み合って、固くなってフェルト状になっていたんです。
そこから織りの技術が発展し、糸をそめることを始め、修飾までできるようになりました。そう考えると、人間の気づきや発想力、工夫って凄いですよね。

そこでフェルト製作を試してみました。
当社は羊は飼っていないので実物では試せませんが、アートギャッベのケア事業で汚水に混ざって排出された、遊び毛をかき集めて乾燥させたたのがこちら。


パッと見、ベーコンぽくなってしまいましたが、見事にフェルト状になっています。
ちょっと広げてみます。


強度がないので、これを今すぐ敷物として使うことは無理ですがこれが起源だったんですね。
けれども、なにかできないかと考え、コースターにとカットしてみました。


僕の出来栄え、いかがでしょうか?
うーん。まだまだ、修行が足りてませんね。
アートギャッベのケア事業でまた羊毛は溜まってくるので、次はもっと素敵な作品をお見せできるように頑張ります!

アートギャッベの起源はフェルトから。現存するものでは紀元前500年頃のフェルトがあるそうです。
気づき、想像力、工夫から生まれた「心地よく暮らすため」の製作が今でも受け継がれているんですね。

 

 

 
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