ギャッベの柄にはどんなものがあるのか

投稿日: 2020年4月25日

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こんにちは。ギャッベには、当たり前ですけど柄がありますよね。
中には無地かな?っと見えるものもありますが、実際にはグラデーションになっていたり、
手織りで一本ずつの糸を結びこむからこそ、微妙な表情があったりします。

一口に「柄」と言っても、色んな種類があります。
まずはどんなものがあるのか見ていきましょう。

「形」

別にひっかけ問題ではないのですが(笑)絨毯それそのものの形にも意味があったりします。

例えばアートギャッベの場合はその多くのサイズが 2:3 になっています。

赤いギャッベ
 

縦のが2m あったとしたら横は150 cm くらいですし、逆に横に2m あったら縦は3m です。

これは以前にも話したように「織機の大きさが決まっている」からなんですが、

ギャッベの織子さん
そもそもなぜ 2:3なのか?

これは、遠い昔 ペルシャ絨毯が誕生した頃*から、この比率が美しいとされてきたからだそうです。

*確認されている中でもっとも古い絨毯はなんと紀元前500年前後のもの!
ロシアで出土され、今は博物館にあるそうです。すごい。
ペルシャ絨毯#歴史 wikipedeia


「枠」


だんだんと内側に入っていくような順番です。
よく見られるのが「枠」になっているデザインですよね。
このように

鮮やかな朱色の四角模様のギャッベ-2


これはペルシャ絨毯でも共通で、「ボーダー」とも呼ばれます。
悪いものがこの内側に入らないように、ということで「魔除け」の意味があります。

「文様」

これは有名です。いわゆる「羊」や「生命の樹」など、具象化したモチーフたちです。
アートギャッベの場合は、特に外で自然をお手本にする織子さんたちが多いですから、やはり身近な動物たちが出てくるのでしょう。

ギャッベの文様 羊
ギャッベの文様 ラクダ
また、綺麗なものが好きな女性ならではで「花」も出てきますね。

ギャッベの花柄アップ
 

※文様についてはきっと今度 もっと詳しくお話しします

 

さて!ここから先は「意匠」(いしょう)といわれるものについて説明します。
いしょう ってなにかというと、「デザイン」のようなものです。
どんなデザインが描かれているのかということ。
でも「意匠」って書くとかっこいいですよね。
口にしてもかっこいいですよ。「このギャッベの意匠は…」と。プロっぽく見えますので、おすすめです(笑)

ギャッベは一点物なので、正直言って分類のできないオリジナリティあふれるものもよく目にします。
ここでは、意味が判明していたり、伝統的なもののごく一部を紹介します。

「シンメトリー」

たまに「上下対象」なギャッベがあります。

シンメトリーギャッベ
これは水鏡のように同じ模様を描くことで「天国」を表すと言われています。
ペルシャ世界で信じられる幸せな天国。遠く祖先を思う気持ちがそこにはあるのかもしれません。

ちなみにギャッベの場合は「下から上に」織っていくことしかできないので、上下対象のデザイン…もとい、意匠はきっと織るのが難しいはず。逆さ文字みたいな感覚なのでしょうか。

「グラデーション」

最初にもお話ししたように、色糸のムラなどで「自然と」なってしまっているグラデーションもありますし、
明確にグラデーションを描くこともあります。

青グラデーション
 

イランでは、無事一日を過ごせたことに感謝のと畏敬を込めて「夕日」の赤が好まれます。

また、空の色の移ろいを描くかのような鮮やかな色彩も見られます。

空のグラデーション
原毛のグレーなどを用いれば沙漠の大地の色。
緑のグラデーションなら草原、
黄色なら菜の花畑…目に見える景色や憧れの風景が、
文様を入れずに力強く描かれます。

「四季」

フォーシーズンギャッベ
このように4色の色を使って描かれます。

イランにも四季があるのかと驚かれることも多いです。

日本ほどではないですが四季の変化があります(夏が長いですが)

冬には雪が降ります。私も行った事はありませんがザクロス山脈のふもとにはスキー場もあるそうです。

ダマバンド山

ダマバンド山 イランの富士山とも言われる



季節が移ろいゆくなかで、今ある幸せはずっと変わらないでいてほしい。

四季
春夏秋冬、それぞれに見られる美しい色彩に思いを馳せて作り上げられます。

「日干しレンガ(ヘシティー)」

へシティーはペルシャ語。レンガを積み上げ並べるように、規則正しく整列した模様が見られます。

へシティールリバフト
ペルシャ絨毯でもよく見られる伝統的な意匠のため、定住部族の織がモチーフとなる「ルリバフト」で見られます。
これも天国を表すと言われ、豊かな自然の風景が描かれます。

「パッチワーク」

へシティーから派生したとも言われるのがギャッベで見られるパッチワークのような意匠です。

アートギャッベ「パッチワーク」
遊牧民の織子さんらしく、線が均一でないことが持ち味。
まるで思い出を敷き詰めた アルバムのよう。

敷き詰めた、というところから、遊牧民テントに敷き詰められた生活用じゅうたんや、天日干ししているところを上から眺めた様子を連想することもあります。


 

最後はこちら

「ランドスケープ」

ランドスケープ1
ランドスケープ2
ギャッベの故郷沙漠
説明不要ですね。見えたままの風景の中に、あこがれるように豊かな木々が描かれたり。
絵心のある織子さんにのみ手がけられる特別なものです。

 

いかがでしたか?他にもまだまだお見せしたい様々な意匠があります。

一点物で自由な発想で織られるアートギャッベですが、そこには受け継がれてきた伝統や、
想い・願いがあります。

少しでも皆さまにその魅力が伝わるよう、これからも紹介していきますね。

 

 

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