内容としては、9年前にアートギャッベを購入して以来リビングで使っているが購入当時はもっと分厚かったように感じる。これが普通なのでしょうか?というお問合せです。
お客様も天然素材であるウールの経年変化についてはご存じでしたが、思い入れのあるギャッベだからこそこのまま毛足が無くなってしまうのではないかと不安を感じられたとのことでした。
メールと電話で数回やりとりさせていただきましたが、幸い購入店舗のお近くにお住いの方でしたので先日お伺いしてギャッベの様子を見てきました。
まず一目見て感じたことは、すごく綺麗な赤だなと思いました。
新品のアートギャッベの赤とは少し違う、もっと落ち着いたというか複雑な表情を見せる絨毯が敷かれていました。
おそらく購入当時と比べると毛質だけでなく色味や濃淡など少しずつ変化をしているはずです。草木染めの色の変化は非常に複雑で淡く変化する糸もあれば、逆に深く変化していく糸もあると言われています。
化学染料で糸を染めれば安定した同じ色になりますが、天然の植物で染めた色はある意味不安定で様々な変化を見せてくれます。
以前、滋賀県にある美術館「MIHO MUSEUM」で400年以上昔に織られた草木染めの絨毯を見たことがありますが、その絨毯の赤はもっと深い赤ワインのような重厚な色味に変化していました。
これから使い続けていく内に今より色味・濃淡は変わっていき味わいは増していきます。ただし急激な変化ではないので毎年写真に収めてあとで見返してみて気付くという方が多いです。
さて、色の変化に続いては毛足や肌触り、それとお客様が一番不安に思われていたギャッベの厚みについてです。
伺った際に触ってみましたが、新しいギャッベがオールドギャッベに変わっていっている途中という感じでした。
オールドギャッベとは大体30~40年前に織られ、実際に使われていたギャッベのことをいいます。もっと年数が古くなればヴィンテージギャッベなどと呼ばれ、中には100年以上前から使われていたギャッベも残っています。
オールドギャッベの特徴は踏まれることにより毛足が柔らかく、肌触りがなめらかなこと。稀に毛足がものすごく長いものもありますが、大体は使い続けるうちに絨毯の中の余分な毛(遊び毛)が少なくなり薄くなっているものが多いです。
今回お問合せをいただいたお客様は日常的にロボット掃除機を使っているので、そのせいで毛先が千切れて薄くなり、このだとペラペラになってしまうんじゃないかとご不安に思われたのだと思います。
9年間大切に使われていたからこそ、今のギャッベの状態がどうなのか。今後どうなっていくのかはとても気になる事でしょう。
10年、20年、30年と使い続けていく内に様々な経年変化が起き表情を変えていくのがギャッベです。そしてその変化の仕方は1枚1枚異なります。なのでアートギャッベをご紹介している私たちも想像でお伝えするしかありません。
イメージは皮製品に近いです。買ったばかりの皮のお財布はしっかりとしていて固い印象を持つ方が多いのではないでしょうか?
使い込むうちに柔らかくなり、シワができたり、色合いも変わってきて味わいがでてくる。ギャッベも同じように変わっていきます。
ただし2,3年で変わるのではなく長年使い続ける内に徐々に変化していくのでなかなか気付きずらいと思いますが。
お使いのギャッベは今後もご安心してお使いいただけるとお伝えすると、9年前に購入した当時のエピソードをお話しいただけました。
別の記事でご紹介していますのでぜひご覧ください。
お客様の声 ー3本の木は子どもへの想いを込めてー
最後に、アートギャッベをお使いの方で今回のように何かご不安に思うことがある方はお気軽にお問合せください。今後もホームページやブログでお手入れ方法やプロによる絨毯の洗浄の情報も挙げていきますのでぜひご覧になってください。
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