東日本はここ3日ほど 5月とは思えない寒さに見舞われました。一年中ずっと冬なんじゃないかと思えるほどです…
今年は外出自粛も相まって、春をあまり感じることもないまま梅雨入りしてしまいそうな感じです。
少し季節外れになってしまうかもしれませんが、春を感じる文様の話です。
タイトルにもありますが「蝶」の文様です。
繰り返しお話ししてきたように、イランにも四季があります。ちゃんと冬 寒くなれば、春がやってきます。
春は芽吹きと命の季節。様々な動植物が眠りから覚めます。
日本でも同じようように、虫たちも同様に。特に蝶は見た目の美しさ、ひらひらと不規則に不可思議に舞う様子とも相まって、春の訪れを告げる天からの使者だ、と言われてきました。
絨毯の中に織り込むことで、春が来た喜び、またはそれを願う気持ちが刻まれます。
カシュガイ的には、蝶自身の美しさ、繊細さ、儚さ。それに自身の女性らしさを重ね合わせるのだとも。
そうそう、実は大切な意味がもう一つ。
私は新潟出身の雪国育ちなので、「おばあちゃんの知恵袋」的な知識でこういうのがあります。
「カマキリの卵が高い位置に生まれている年は大雪になる」
これは諸説あるそうでただの迷信とも言われますが。
気象予報の無い昔から、現代に至るまで言い伝えられていること。
全国各地で聞いてみると、あちこちでこういう迷信や言い伝えは色々あるみたいです。
さて話を戻すとイランでは蝶がこれにあたります。
「蝶がたくさん飛ぶ春、その年は雨に恵まれる」
そうです。
以前も紹介したように
願う気持ち。【青色のアートギャッベについて】
雨が降ることは幸せなのです。
では、それを願って織り込むということは、少し間接的に「幸せを願う」という意味になるのでしょう。
ハッピーが隠された蝶の文様。ちなみに曲線だらけなので織り込むのは難しい様子。
頑張らないと織れないので少し珍しい文様と言えます。
どこかで蝶の文様のギャッベに出会った時は、幸せがあなたに訪れるかもしれません。