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※2020年9月29日 イベント情報バナーを更新しました
先日アートギャッベ展の会場で、10年ほど前にデパートで購入したギャッベと、アートギャッベを3年ほどお使いのお客様とお話しする機会がありました。
「ギャッベ(ウール絨毯)は、ずっと遊び毛が出るものと思っていたけど、アートギャッベは半年くらいで落ち着いて普段の掃除が楽です」と言っていただきました。
実際にウール絨毯をお使いのお客様の中には「あまり毛が抜けるので、絨毯が無くなってしまう。」と心配される方も少なくないかもしれません。そのお客様も実際に、10年使っているギャッベは未だに遊び毛が出ているそうで「踏み心地も何となく変わった」と言っていました。
もちろんアートギャッベも遊び毛が、全く出なくなるわけではありません。本日は、ウール絨毯の特徴である「遊び毛」のお話をさせていただきます。
目次
- 遊び毛って何?
- 遊び毛の効果!
- 遊び毛は無くならない?
遊び毛って何?
天然のウール絨毯からは、遊び毛という綿ボコりのようなものが出てきます。アートギャッベも個体差が有りますが、使い始めてから約半年から1年ほどは遊び毛が多く出てきます。
遊び毛が出てくる主な理由は2つあります
・1本1本の羊毛を捩り合わせて糸にしたものを使う為
・表面を刈り揃えたときの毛が毛足の中に入っている為
1本1本の羊毛を捩り合わせて糸にしたものを使う為
羊毛は、石油性の化学繊維のように原料を液状に溶かして、細い孔から押し出して継ぎ目のない一本の長い糸を作るのでは無く、長さの違う羊の毛を捩り合わせて1本の糸にするため、使う事で短い毛や弱い毛が遊び毛として徐々に取れていきます。表面を刈り揃えたときの毛が毛足の中に入っている為
アートギャッベは、ゾランヴァリ工房で職人さんたちが丁寧に仕上げたギャッベを厳選しています。仕上げの工程の中では、シャーリングという毛足の長さを刈り揃える工程があり、刈り取った細かな毛が入り込むことがあります。
遊び毛は、踏んだり、ゴロゴロ寝転んだりして使う事で、少しずつ表面にできますので、最初のうちは、毛並みに沿ってこまめな掃除機掛けをおこなって頂くことをおすすめします。
遊び毛の効果!
綿ボコりが出るので煙たがれてしまう遊び毛ですが、実は大切な役割があります。それは「セルフクリーニング効果」上質なギャッベには、羊毛自体に脂分を多く含んでいることと、繊維の構造上汚れ難い特性を持っていますが、汚れが付いたとしても汚れが落ちやすいという特性も持ち合わせています。
実際に、ワインを溢したことに数日間気が付かずに薄くシミが残ってしまった方や、幼いお子さんが、油性ペンでお絵かきをしてしまった方がいますが、
その後3年~5年使っているうちに、不思議と目立たなくなってきたとお聞きしました。遊び毛と一緒に汚れた毛を排出する事で、ギャッベ自体がきれいになっていくのかもしれません。(完全には落ちませんので。シミや汚れに関してはご購入された店舗または弊社にご相談ください。)
シミや汚れ、クリーニングについて、弊社のグループ会社として、クリーニングの専門ショップを作りました。ウールのラグや絨毯をケアしながら、より愛着を持って使っていただきたい、という思いから「ラグケア」と名付けられています。
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遊び毛は無くならない?
セルフクリーニングの効果もある遊び毛ですが、使っていくうちにピタッと止まることはありません。少なくなって落ち着いてくるため、あまり気にならなくなってきますが、ずっと出続けるものです。全国で開催されている「アートギャッベ展」の会場でもご覧いただける、現地イランで3~40年使われていた「オールドギャッベ」も少しずつ汚れと共に遊び毛を輩出しています。
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中には100年物のアンティークギャッベのように、一部毛足が無くなっている物もあります。
もちろん1枚1枚のギャッベには、織りの細かさや、そもそもの糸のより具合いによって遊び毛の多さが変わってきます。最初にお話しした「10年ほどお使いのギャッベ」も、ふみ心地が変わっているというのは薄くなってきているのかもしれませんが、それだけ働いてくれた証拠なのかもしれませんね。
お使いのギャッベも、清潔さを保つために一生懸命働いてくれていると思うと、ますます愛着が増していきますね。
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