「このギャッベの厚みはどのくらいですか?」
全てが手作りで一点物のアートギャッベはサイズ、デザイン、肌触りも一枚ずつ違います。
アートギャッベギャラリーでは「織りタイプ」の表記があり、もっとも多いのは「サフ」、「ジャマール」の2種類です。
織りタイプの詳細はこちら
【ブログ】アートギャッベ®の織りタイプについて
このブログでは
「サフ」は厚みがあってフカフカの踏み心地
「ジャマール」はサフよりも毛足が短いけどクッション性は保たれている
と書いてありますが、たしかにお問合せをいただいたように実際どの程度の厚みなのか、実際にアートギャッベをご覧いただいたことのない方には想像しづらいと思います。
そこで本日は、実際に厚みを比べてみました!
先ほども書いたように、一点ずつ毛足の長さや織りの細かさにも差がありますのであくまで一例です。
アートギャッベギャラリーを見て触り心地を想像する手助けになればと思いますので、参考程度にご覧ください。
織タイプ:サフの厚み
これは「サフ」を真横から見て厚みを計ってみた画像です。
厚みは大体20㎜くらいでしょうか。
毛足が長めに残されているので、足で踏んだ感触はフカフカと柔らかく、包み込まれるような感じと表現される方もいらっしゃいます。
では続いて「ジャマール」を見比べてみましょう。
織タイプ:ジャマールの厚み
これが「ジャマール」です。
厚みは約15㎜で先ほどのサフと比べると5㎜ほど薄くなっているのが分かります。
以前のブログでご紹介している通り、目がとても詰まっていて肌触りはしっとり滑らかです。
このブログをご覧になっている皆さんは、この5㎜の差をどう感じるでしょうか?
「そんなに違うの!?」と驚かれる方もいるかもしれませんし、逆にアートギャッベを使っている、触れたことがあるという方はサフとジャマールの踏み心地の違いが、たったの5㎜の差しかないのかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
普段からアートギャッベに触れ、ご紹介をしている私はたったの5㎜の違いでこんなに肌触り、使い心地が違うんだなとびっくりしました。
もちろんアートギャッベの肌触りは毛足の長さだけではなく、目の詰まり具合や羊毛の質、脂分がどれだけ含まれているかにもよりますが、厚みも重要な要素の一つです。
では、アートギャッベの厚みの違いは誰が決めているのでしょうか?
これはギャッベを織子さんが織り上げた後に毛足をそろえる為に刈りこむ作業で「シャーリング」と呼ばれる作業工程です。
実は織子さんではなく、男性の職人の方が一枚ずつ最適な長さになるように毛足を刈りこんで厚みを調整しています。
織り目が細かく、繊細なデザインが多い「ジャマール」は柄が美しく見えるように短めに。
「サフ」は優しい踏み心地にするために毛足を少し長めに。といった調整は熟練の職人さんよるものなんです。
例えば、「サフ」を「ジャマール」くらい短く刈り揃えてしまうと、目の詰まり方が足りずクッション性が物足りなくなってしまいます。
シャーリングはアートギャッベが私たちの元に届く前の最終段階の作業です。
肌触りと見栄えを決めるとても大切な作業なので熟練の職人さんに任されています。
何度も申し上げますが、今回の写真や厚みはあくまで一例ですので、皆さんもアートギャッベに触れる機会があれば、一枚ずつの厚みの違いや個性まで楽しんでいただければ嬉しいです。